高校卒業程度の英語力を証明できる英検2級。海外留学や大学での単位認定、入試などでの活用もできることから、2級取得を目指して英語学習に取り組んでいる人も多くいます。
この記事では、英検2級の出題内容やレベル感をわかりやすく解説し、2級に合格するための効率的・効果的な学習方法を紹介します。英検2級の受験予定があるお子様や、受験を検討しているお子様の保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
英検2級の概要

まずは、英検2級のレベルや具体的な出題内容について見てみましょう。効率的に2級の合格に近づくためには、出題内容や傾向をしっかりと事前に把握した上で、対策を行っていくことが非常に重要です。
英検2級のレベル
英検公式サイトでは、英検2級のレベルを「高校卒業程度」としています。具体的には「社会生活に必要な英語を理解し、また使用することができる」レベルと記載されています。2級の出題内容としては、身近なトピックだけでなく、医療やテクノロジーなど社会性のある英文読解も含まれます。
英検2級は、各教育機関で英語力の証明として広く活用されています。例えば、学校によっては2級を持っていると入試における英語の試験が免除されたり、点数が加算されたりする場合があります。また、大学では英語の単位として認定されたり、留学の条件となったりするケースもあります。
なお、英検は2025年度から「英検準2級プラス」という級を、準2級と2級の間に新設することを発表しています。これまで、2級のひとつ下の級である準2級と2級の間には、大きな壁があると言われていました。実際に、5級から準2級までの各級の合格までに要する期間はおよそ1年間であるのに対して、準2級合格者が2級に合格するまでは約2年間近くかかるというデータもあります。
このような課題を解消するために新設されるのが、英検準2級プラスです。準2級取得後、2級のレベルの高さにお悩みのお子様は、準2級プラスの受験を検討しても良いかもしれません。英検準2級プラスの試験内容やレベルの詳細を知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
英検の新しい級とは?新設される準2級プラスについて解説します!
英検2級の出題内容
ここからは、英検2級の具体的な出題内容を確認していきましょう。英検の公式サイトでは、英検2級の過去問・試験内容を公開しています。2級のレベル感を知りたい方は、まずは一度、過去問に目を通してみることをおすすめします。
英検2級の一次試験は85分間の筆記試験と、約25分のリスニングで構成されています。一次試験合格者は、別日程で行われる二次試験のスピーキングテストに進みます。
以下では、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング各セクションの具体的な出題内容について解説していきます。
リーディング
英検2級のリーディングは、短文や長文の空所補充や長文の内容に関する質問に4つの選択肢から答える形式です。具体的には、以下の3つの大問から構成されています。
- 短文の語句補充
- 長文の語句補充
- 長文の内容一致選択
問いは全部で31問あります。これは全てのセクションの中で最も多いです。また、長文読解のボリュームも大きいため、ペース配分を考えて、効率的に問題を解いていくことが重要となります。
ライティング
ライティングは、英文要約と英作文の2つの大問で構成されています。英文要約では、150語程度の英文を45〜56語にまとめます。英作文では、問題用紙に書かれたトピックについて、自分の意見とその理由2つを80〜100語で記述することが求められます。
どちらの大問でも、わかりやすい構成で正しい英文を記述することが大切です。ライティング対策としては、事前にある程度の文章の型を頭に入れておくことや、練習問題を解いた際に第三者に添削してもらうことが有効です。
リスニング
リスニングは、リーディング・ライティングの後に行われます。会話の内容一致選択と、文の内容一致選択の2つの大問で構成されています。各大問15問ずつ、合計30問です。
英検2級のリスニングは、出題形式の型が決まっているため、過去問などに何度も取り組むことが合格への近道です。一語一句を完璧に聞き取ろうとするよりも、問われるポイントを把握することが大切と言えます。
なお、全ての問題で英文が読み上げられるのは、1回のみとなっています。聞き逃しのないように、集中力を切らさずに取り組むことが重要です。
スピーキング
スピーキングは、一次試験の合格者を対象に行われます。受験者1名に対して面接官1名の、対面形式の試験です。試験時間は約7分間となります。
内容は英文の音読と、その英文に関する質問、イラストの展開についての質問、自身の意見を述べる質問などです。英検公式サイトでは、二次試験で扱われるトピックとして「社会性のある話題」と記載されています。
二次試験の対策としては、やはり実際に面接練習を何度も行うことが有効です。英語の先生などに面接官役をお願いして、本番をシミュレーションしながら練習を行いましょう。事前に練習を重ねておくことで、本番に過度に緊張してしまうことも防げます。面接官役を担当してくれる人が周りにいない場合は、英会話教室などを利用することも一つの手です。
なお、英検公式サイトでは、二次試験の流れを確認できる「バーチャル二次試験」が公開されています。本番前に一度、体験してみるのも良いでしょう。
英検の二次試験のより具体的な内容や、有効な対策・コツについて知りたい方は、以下の記事をぜひ参考にしてください。
英検2級は英検の中でも高校卒業程度のレベルに設定されています。しかし、きちんと対策をすることで小中学生でも英検2級に合格することは十分可能です。イングリッシュワールドでは英文法(英検®)コースをご用意しています。ぜひイングリッシュワールドで英検対策をしてみませんか?
英検2級に合格するための勉強法は?

ここまで、英検2級の試験内容について紹介してきました。ここからは、英検2級に合格するための勉強方法や、やるべきことについて解説していきます。
単語・熟語を覚える
英検2級合格に必須となるのが、単語と熟語の暗記です。英検2級合格に必要な単語数は、約5,000語と言われています。英単語の理解は、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングのどのセクションを解く上でも必須です。
また、英検2級では日常生活ではあまり使用しないような、専門的な単語も出題されることがあります。例えば、国際問題を扱う出題では、“furious(猛烈な)”、“eloquent(雄弁な)”、”notorious(悪名高い)”、“orphan(孤児)” といった単語が使われることもあります。
英検の単語暗記には、やはり頻出単語をまとめた単語集を利用することが効率的です。単語集に取り組むことに加えて、過去問や予想問題集を解いた際にわからなかった単語をまとめて覚えていくことも良いでしょう。ただし、出題される単語全てを暗記することは難しいかもしれません。単語の暗記も大切ですが、知らない単語に出会った際に文脈から意味を推測する力を身につけておくことも必要です。
過去問を解いてレベル感を確認する
本番前に、過去問を解いておくことも英検合格には必須です。英検の公式サイトでは過去問が公開されているため、誰でも無料で試験のレベルを確認することができます。
英検の過去問は、受験申し込み前にレベル感を確認するのに利用できることはもちろん、受験を決めた後に自分の学習の進捗状況の指標としても使えます。例えば初めて過去問を解いた際の正答率と、学習を進めてからの正答率をセクションごとに見比べていくことで、強化すべき箇所や学習の成果が出ている部分を客観的に把握することができます。
なお、過去問を解く際には、できる限り本番同様の環境で行うことをお勧めします。マークシートを用意して、時間を計って行いましょう。特にリーディング・ライティングにおいては、時間配分も重要です。本番の試験環境に、過去問を使って慣れておきましょう。
苦手分野を重点的に学習する
英検は、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4つを総合的に測る試験です。そのため、これらのどれか一つが欠けると合格することができません。自分の苦手とする部分をしっかりと把握した上で、そこを重点的に克服することが、合格への近道となります。
苦手分野を把握するためには、繰り返しになりますがやはり過去問への取り組みが役立ちます。1週間に1度、2週間に1度など頻度を決めて定期的に取り組むことで、日々の学習の成果や強化すべき部分が見えてきます。本番まで時間があまり残されていない場合も、伸び代が大きいセクションに集中的に取り組むことで、合格の可能性を高めることができるでしょう。
英検2級に合格するためにするべきことは?

最後に、英検2級に合格するためにするべき、総括的なことについて紹介します。ここに記載するポイントを意識しながら学習を進めることで、より効率的に合格に近づけるでしょう。
学習計画を立てて学習する
1つ目のポイントは、試験日から逆算してしっかりと学習計画を立てて勉強を進めていくことです。
小学生や中学生、高校生が英検を受験する場合、日々の学校の宿題やテスト勉強、部活動や課外活動などとの両立が求められます。忙しい毎日を送る中で英検対策を行うためには、きちんと学習計画を立てて実行することが重要となります。
受験を決めたら、まずは1度過去問に取り組み、合格ラインに到達するまでに必要なことを把握しましょう。そして受験日までに残された日数からやるべきことを逆算します。1日あたり、何をどれだけやるべきかまで落とし込むことで、日々の学習に迷いがなくなります。それに加えて、定期的に過去問や予想問題集に取り組むことで、今行っている学習が効果的であるかどうかを確認できるでしょう。
隙間時間でも学習する意識を持つ
2つ目のポイントは、隙間時間を活用して学習する意識を持つことです。
先述の通り、英検2級の合格には約5,000語の単語が必要となります。このような膨大な単語を暗記するためには、隙間時間の活用も重要になってきます。日々忙しく学校生活を送る中で英検2級の合格を勝ち取るためには、隙間時間の活用がポイントとなります。
例えば通学時間や夜寝る前のリラックスタイム、休み時間などに単語帳を確認するだけで、インプットの量をグッと増やすことができます。単語暗記は、時間をかけて1日で大量の単語を覚えようとするよりも、短い時間でも何度も繰り返し時間を置いて覚える方が効果的と言われています。隙間時間を活用して、5分、10分と短時間でも毎日英単語に触れていくことで、長期記憶としてインプットされるのです。
英会話教室などの利用もおすすめ
3つ目のポイントは、英会話教室など英検のプロの手を借りることを検討することです。
特に小学生や中学生などが英検2級に挑戦する場合、学校ではまだ習っていない範囲の内容を対策していく必要があります。このような場合は、個人で対策を進めるのも難しいため、英検対策に特化した講座を開講している英会話教室を利用することがおすすめです。英会話教室では、英検を熟知したプロが、個人個人の苦手な部分を把握した上で、やるべきことを明確に指導してくれます。
また、英会話教室の利用はライティングやスピーキング対策にも有効です。ライティングでは第三者による添削が、スピーキングでは面接官役を担う人との練習が大切です。英検対策を行っている英会話教室では、ライティングやスピーキング対策も徹底的にサポートしてくれるでしょう。
まとめ

ここまで、英検2級の概要や具体的な出題内容、合格するための学習方法やポイントについて解説してきました。
英検2級は、高校卒業程度の英語力を持つことを証明する資格で、入試や単位認定、海外留学や就職活動などで広く活用されています。
英検2級に合格するためには、各セクションの傾向や出題内容をよく理解した上で対策を進めていくことが大切です。その中でも特に、単語・熟語の暗記と過去問の取り組みは重要です。単語や熟語の知識は、どのセクションでも必要になります。過去問への取り組みは、本番の環境に慣れるだけでなく、自分の苦手な部分や学習の進捗を客観的に把握する手段にもなります。
なお、英検2級にはライティングやスピーキングの能力も必要です。適切に英文の添削をしてもらったり、効率的な面接練習を行うためには、英検対策のプロが集まる英会話教室の利用も検討してみましょう。
この記事を参考に、英検2級の試験内容をしっかりと把握し、合格を目指してください。
イングリッシュワールドで英検対策をしてみませんか?
英検2級の受験を検討している方の中には、「英検2級に挑戦したいけれど、まだ学校で習っていない範囲もあって不安」「ライティング対策や面接練習を個別指導でしっかりやってほしい」という方もいるでしょう。特に、小学生や中学生が英検2級に挑戦する場合、独学で対策を進めることは簡単ではありません。
そのような方には、英会話教室のイングリッシュワールドがおすすめです。イングリッシュワールドは、毎年数多くの英検合格実績を生み出している英会話教室です。実際に、2023年度第3回〜2024年度第2回の英検合格者総数は2,587名、そのうち1・準1・2・準2級の合格者は636名にものぼります。
多くの英検合格者を輩出している理由の一つは、英検対策を専門としたコースを用意しているからです。通年開講のリーディング力・ライティング力を伸ばす「英文法(英検®)コース」、春期・夏期・冬期開講の本番形式での模擬試験や得点アップのコツを学ぶ「英検®直前対策講座」の2つのタイプがあり、目的やタイミングに合ったコースを選ぶことができます。
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