パイロットやキャビンアテンダント、旅行ガイドなど、子どもに人気の職種には、英語力が必要な仕事が多くあります。子どもの将来の夢を叶えるには、具体的にどれくらいの語学力(英語力)を身に付けさせる必要があるのかとお悩みの保護者の方もいるかもしれません。
この記事では、英語を使う仕事の魅力や、レベル別の具体的な英語を使った職業について紹介していきます。
目次
英語を使う仕事の魅力
グローバル化が進む現在、大人から子どもまで多くの人が英語学習に力を入れています。
しかし、「うちの子は外国に興味がなさそう。将来も日本で仕事をするなら、英語を学ぶ必要はないかな?」と感じる方もいるかもしれません。確かに、一生日本で日本語だけを使って仕事をするのであれば、英語は必ずしも必要というわけではありません。
しかし、英語を使った仕事には、日本語だけを使う仕事にはない魅力があることも事実です。子どもの将来の可能性を広げるためにも、英語を学んでおいて損はないと言えるでしょう。もちろん、これは子どもだけでなく、既に働いている大人についても同じことが言えます。
- 平均より高い収入が期待できる
- 働きながら英会話スキルが身に付く
- 視野が広がる
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきます。
平均より高い収入が期待できる
1つ目の魅力は、平均より高い収入が期待できることです。
今や小売業やメーカー、IT業界などを中心に、多くの日本企業が海外展開をしています。海外で事業展開するには、現地従業員とのやり取りや交渉、市場調査などあらゆる場面において高い英語力が必須となります。
ところが、現状の日本では、このようにビジネスで活躍できるレベルの英語力を持った人材は多くありません。多くの企業が高い報酬を出してでも、英語力を持った人材を獲得したいと考えているため、英語を使った仕事は高収入を得やすい傾向にあります。
働きながら英会話スキルが身に付く
2つ目の魅力は、働きながら英会話スキルが身に付けられることです。
「英語力をもっと伸ばしたいけれど、なかなか勉強時間を取れない。」
現在、仕事や子育ての合間で英語学習をしている方の中には、このようにお悩みの方もいるかもしれません。
このような場合は、英語を使った仕事に就いてしまうのも良い方法です。就職や転職できるだけの基礎的な英語力を持っていることが前提とはなりますが、業務の中で英語を使う機会があれば、実践を通じてより高度な英語スキルを収入を得ながら身に付けることができます。
視野が広がる
3つ目の魅力は、自分の視野を広げられることです。
英語を使った仕事では、業務によっては海外の人と電話やメールのやり取りをしたり、交渉したりするだけでなく、同じチームとして一緒に働くこともあるでしょう。
異なる文化や価値観を持つ人と、ともにキャリアを築くことで自分自身の世界を広げることができます。これまで考えもしなかった視点から物事を考えたり、世界から見た日本を俯瞰できるようになったりと、英語を通じて自分の視野を広げられるでしょう。
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英語を使う仕事をレベル別に紹介します!
このように、英語を使った仕事にはさまざまな魅力があります。
しかし単に「英語を使う仕事」と一口に言っても、英語力やスキルによって、できる仕事は変わってきます。ここからは、どれくらいの英語力があれば、どのような仕事に就ける可能性があるのかについて、TOEICのレベル別に解説します。
また、TOEICのスコアを英検で換算した場合の目安もご紹介しますので、英検を取得している人は参考にしてください。
TOEICスコア | 英検 |
950~ | 1級 程度 |
700~ | 準1級 程度 |
500~ | 2級 程度 |
400~ | 準2級 程度 |
300~ | 3級 程度 |
TOEIC:900点~
TOEIC900点以上は、語彙力や文法力が充分にあり、ビジネスにおいても英語で自然なコミュニケーションを取れるレベルと言われています。
通訳
日本語から英語、英語から日本語へ瞬時に翻訳する通訳の仕事には、ネイティブと同等の英語力が求められます。
なお、通訳として働くためにはTOEIC900点以上の英語力が目安となりますが、900点を取れば通訳ができるという訳ではありません。相手の意図していることを瞬時に英語や日本語に言い換えるという、高度なスピーキング力や表現力なども必要になってきます。
翻訳
話された言葉を口頭で日本語や英語へ直す通訳と同様、文章に書かれた言葉を英訳・和訳する翻訳の仕事にも、TOEIC900点以上の高い英語力が求められます。
翻訳の仕事では正確に英文を読み解くための読解力が必須となることはもちろん、原文を機械的に訳すのではなく、自然な英語・日本語で表現するための文章能力も必要です。ただ英語に関する知識を持つだけでなく、さまざまな英文を読み書きする経験が必要でしょう。
語学系の専門学校、大学の英語教員
英語の専門学校や、大学などにおける英語教員は、TOEIC900以上の高い英語力が求められます。
特に大学の英語教員は、学生に対して英語を教えるだけでなく、英語についての研究を行ったり、その内容を発表したりします。英語で論文を読み書きしたり、学会などで英語で研究内容を話せるだけの専門的な英語のスキルが必要です。
外務省専門職員
外務省専門職員とは、特定の言語と地域のスペシャリストとして働く外交官のことです。例えば、担当言語が英語であれば、英語を母国語とする地域の在外公館に勤務することになります。
外務省専門職員の使命は「英語など他国の言語を使って日本の国益のために働くこと」です。具体的な業務内容としては、外国語での担当地域の情報収集・分析を行い、政策立案することなどが挙げられます。このような任務を遂行できるだけの高い英語力が必要です。
米国企業勤務
アメリカやイギリスなど英語圏の企業に現地就職したい場合、TOEIC900点以上の高度な英語力が求められます。
現地企業に「入社」するだけであれば、TOEICが850点ほどあれば可能という意見もあります。ただし、ネイティブ相手に英語で仕事をして、きちんと成果を出していくことを目標にすると、900点以上の英語力があったほうが安心と言えるでしょう。
TOEIC、800点~
TOEIC800点以上は、英語で問題なくコミュニケーションができるレベルです。英語をメインにした仕事が可能となる目安のラインとも言われています。
中学校、高校の英語教員
中学生や高校生に英語を教えるためには、正確な文法や発音についての知識をマスターしている必要があります。さらに受験の対策となると、長文読解やライティングについての能力も求められます。
英語についての十分な知識を保有し、それをわかりやすく教えるためには、TOEIC800点以上の高い英語力が必要と言えるでしょう。
外資系企業社員
アメリカ・イギリスなどに本社がある外資系企業では、業務上のやり取りが英語で行われることも少なくありません。たとえオフィスが日本国内にあっても、上司や同僚、部下が日本語を話さない外国人というケースもあるからです。
このような外資系企業で働くためには、電話やメール、ミーティング、プレゼンテーションなどを英語でこなす必要があります。企業によって求められる英語力は異なりますが、一般的にTOEIC800点以上は要求されるでしょう。
添乗員、ツアーガイド(海外)
海外旅行に同行して、スムーズな観光ができるようにアテンドする添乗員やツアーガイド。現地の宿泊施設やレストラン、観光施設とツアー参加者の間に入って通訳や案内をすることが主な仕事であるため、スムーズにコミュニケーションが取れるTOEIC800点以上の英語力が必要です。
また、ツアーガイドは交通機関の遅れや参加者からのクレームなど、旅行中のトラブルにも柔軟に対応していく必要もあります。TOEICのスコアだけでなく、高いコミュニケーションスキルも求められるでしょう。
TOEIC、700点以上~
TOEIC700点は、日常会話の要点を理解できるレベルです。国際部門で働くために必要な英語力をTOEIC700点以上としている企業も多くあります。
パイロット
航空機を操縦するパイロット。国際線ではもちろんのこと、国内線であっても、無線でのやり取りは原則として英語で行われるため、英語でのコミュニケーションスキルが求められます。
管制塔からの指示を理解し、緊急時には航空機や天候の状態をわかりやすく説明できる程度の高い英語力が必要です。なお、パイロットには「航空英語能力証明試験」の受験が義務付けられており、業務を行うためには一定レベルをクリアする必要があります。
商社
国内メーカーとの取引を行い、原材料や製品を調達・販売する商社の仕事。
海外に事業展開している商社では、外国に赴いて商談をしたり、現地支社や子会社に赴任して業務をしたりする機会が多くあります。国内拠点に配属になった場合でも、海外の取引先からのメールや電話の対応を行う必要があるため、基礎的な英語力が必須です。
留学生サポート
留学生サポートとは、留学エージェントや大学の留学センターなどで、留学を希望する生徒の支援をする仕事です。現地の学校とやり取りしながら留学先を提案したり、入学申し込みや現地でのトラブルの手助けをしたりします。
特に入学手続きやトラブル対応では、学生と学校の間に立って英語で対応する必要があります。どんな状況でも適切な英文を使って対処できる、総合的なスキルが求められるでしょう。
TOEIC、600点以上~
TOEIC600点以上は、英語の長文が問題なく読解でき、聞き取ることも可能な英語力です。
英語講師
英語を学んでいる日本人に英語を教える英語講師をするには、TOEIC600点以上のスコアが必要となります。
ただし、英語講師と言っても、受講者の学習目的や英語力によって講師に求められるレベルも変わってきます。例えば、海外留学や海外就職を目的にした生徒を教えるのであれば、講師にもより高度な英語力が求められるでしょう。
貿易事務
貿易事務とは、物流や商社、グローバルに展開するメーカーなどにおいて、海外への商品出荷や輸送、通関手続きなどを行う仕事です。貿易では、英語を公用語としてやり取りをすることが一般的です。
業務内容によって求められる英語のスキルは異なりますが、英書類やメール作成をするライティング力や、電話応対をするリスニング力・スピーキング力が必要となります。
CA(キャビンアテンダント)
飛行機で乗客への食事を提供したり、安全確認したりするキャビンアテンダント。特に外国人利用者の多い国際線では、相手の言っていることを理解し、適切に対応する高い英語力が必須です。
乗客にサービスを提供するだけでなく、天候悪化や利用者の体調悪化などのトラブルに、冷静に英語で対応できるだけのスキルが求められます。
TOEIC、500点以上~
TOEIC500点以上は、日常的な英会話であれば、要点を理解できるレベルと言われています。
GS(グランドスタッフ)
グランドスタッフとは、空港のチェックインカウンターにおいて搭乗手続きや案内をする職業です。海外からの旅行客の多い国際空港では、英語での案内を求められる機会も多いです。
飛行機での旅には、天候不良や機材トラブルなどによる遅延やキャンセルも珍しくありません。トラブルの原因を適切に説明したり、利用者の要望を聞きながら振替便に案内したりできる程度の英語力が必要です。
ホテルスタッフ
ホテルや旅館でチェックインや客室案内を行うホテルスタッフの仕事。人気の観光地や外資系ホテルブランドなど、外国人利用者の多い宿泊施設では、英語での対応が求められます。
チェックインなど定型業務だけでなく、宿泊者からの質問に答えたり、クレームに対応したりすることが求められる場合もあります。相手に失礼のないように、適切な英文で対応できるだけの英語力が必須でしょう。
英語を使った仕事に就くことを目指して今からできる勉強を始めよう
ここまで、英語を使った仕事の魅力や、具体的な職業と求められる英語力について解説してきました。
憧れの仕事で必要とされる英語力と、現在の英語力にギャップがあった場合、「英語が苦手だから、無理なのかな」と感じてしまうことがあるかもしれません。英語でのコミュニケーションが必要な仕事は、学校での読み書き中心の英語教育ではなかなか身につかないため、どのようにスキルを磨けば良いのかと悩んでしまいますよね。
早いうちから子どもの将来の選択肢を広げたいと考えている方には、机の上での暗記だけでなく、英語で考え、表現する力を伸ばし学べる「イングリッシュワールド」がおすすめです。
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英語を使った仕事をしたいと考えている方や、子どもの将来の選択肢を広げたいと感じている方は、この記事を参考に英語学習のスタートを検討してみてください。